水を入れる瞬間


今年もこの瞬間がきました。お米作りをしていて、その光景を毎日見ている中で、僕が最も好きな瞬間の1つです。

前回、1度目の耕耘の様子を紹介しました。今回は2度目の耕耘作業、代掻き(しろかき)について紹介してみたいと思います。

代掻きは田んぼ全面に水を張りその上から耕耘します。乾いたコロコロとした土がトロトロとした状態になり、土と土の間がなくなって水が溜まるようになります。田んぼに水を入れてもすぐに代掻きをしなければ、次の日にはすべて地中へと抜けてしまいます。

既に1度目の耕耘が終わっている田んぼへ水を入れます。始めの写真が今年最初の水を張る瞬間です。僕はこの時がとても好きでジャバジャバと勢いよく音を立てる水口や、じわじわと田んぼを這いながら広がっていく土ころが透けて見える綺麗な水面をしばらく眺めています。

けしてさぼっているのではなく、田んぼには水を入れる水口と、秋に水を落とす出口があり、出口を密閉しないといつまでも水が溜まりません。もちろん始めに閉めておくのですが、ちょろちょろとしみ出したりしますのでしっかり土のうで固めたりしながらしばらくさぼっています。。

とはいうものの、水を入れ始めてから田んぼ1反(たん)あたり1時間くらいかかります。1反は10a(アール)。10aは1000㎡です。今回の田んぼは3反なので3時間はかかります。さすがに3時間は眺めていられないので、うまく溜まっているようならいったん離れちがう作業をします。

 

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数時間後様子を見にくるとだいたい三分の二くらい溜まったところです。奥まで水面が広がれば直ちに代掻きに入ります。タイミングをみてトラクターをとりにいきます。

田んぼによって水の溜まりが良い所と悪い所、逆に水の抜けが良い所と悪い所があり、どちらに偏ってもお米作りはうまくいきません。圃場を良い状態に管理していくのも大切な作業の1つです。

次回は実際の代掻きの作業を紹介してみたいと思います。

 

  次の記事>>さーっとその1

 


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